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韓国食材&調味料 KOREAN Foods & Seasonings

のびる
タルレ

 のびるは、早春の野に顔を出す、春野草のトップバッター。朝鮮半島でも日本でも古くから食され、ねぎ、らっきょう、にんにく、あさつきなどとともに「五葷(ごくん)」(葷とはにおいの強いネギ属の植物のこと)の一つとされてきた。
 のびるは、日当たりのよい空き地や畦道、畑の周辺などに群生する多年草。地面からまっすぐ伸びた線のように細い葉は、よく見ると表面に白い粉をふき、土に近い部分は紫色を帯びている。そして地下には小さな球根をつける。比較的よく目にする草だが、野草に関心がなければ、地上の葉を見ただけでのびるとわかる人は少ないかもしれない。
 韓国では、日本よりものびるが食材として定着しており、のびるの栽培が増加している。


のびるの根元の白い球(鱗茎)
のびる摘みとそうじ
 野草はたいていそうだが、のびるも、摘んでからまな板に上がるまでの下ごしらえに手間がかかる。 のびるを 摘むときは、茎の太そうなあたりを何本かまとめてつかみ、茎の下を少しずつ掘りながら、つかんだ茎を持ち上げていく。すると下から白い球(鱗茎)が出てくるので、球の大きいものを選んでひげ根ごと抜き取り、土をはらう。球の小さいものは、土にもどす。
韓国で売られているのびる
 こうして摘んできたのびるは、次に新聞紙などの上に広げて一本一本そうじする。まず、茎上部の枯れた部分をとり除き、茎から下に向かって鱗茎まで皮を一枚むく。ひげ根にも栄養があるので、ちぎれないように気をつける。
 そうじが済んだら、最後は水洗い。大きめのボールに水をため、のびるを入れてゆするようにして洗う。ボールの底に砂がたまったら、のびるを手ですくい上げてボールの水を捨て、水をとりかえて何度も洗う。野草は入念なそうじと水洗いが必須だ。

のびるの薬効
 のびるは、野草の中でもすぐれた薬効を持つ。まず、にんにくと同様の有効成分アリシン、アリインが含まれるため、代謝を高めて体を元気にするはたらきがある。また、ビタミンA、Cも豊富なほか、貧血や動脈硬化の予防、強壮作用、鎮咳作用などのはたらきもある。
 また、のびるは抗菌作用、解毒作用があるため、虫さされやたむし、はたけなどの患部に、つぶした汁をぬると効果がある。

のびるを使った韓国料理

  • (タレムッチ):のびるの和えもの。
    柔らかいのびるを使い、生のまま唐辛子やごま、ごま油、しょうゆなどで和える。あるいは、チョコチュジャン(唐辛子酢味噌)で和えることもある。(タレセンチェ)、あるいは(タレナム)ともいう。

  • (タレジョン):のびるのお焼き。
    小麦粉や卵をといた生地にのびるを入れ、油で薄く焼いたお焼き。のびるのほかに、葱や玉葱、貝のむき身などを入れることもある。

  • (タレテンジャンクッ):のびるの味噌汁。
    のびる以外に豆腐やきのこ、あさり、肉などを入れることもある。野草のえぐみや青臭さを和らげるために、よく米のとぎ汁を入れて煮る。辛味の強いのびるを使うと、甘味が出て美味。

     この他にのびるは、みじん切りにして薬味じょうゆや薬味酢みそなど、タレ類に加えることもある。みじん切りののびるを加えると、にんにくや葱とまたちがった独特の風味が出ておいしい。たとえば、みじん切りののびるを使った料理に、メッチョッ:豚肉の薬味みそ焼き)がある。メッチョッは薄切りにした豚肉に薬味みそをぬり、炙り焼きしたもので、伝統的な宮中料理のひとつ。漢字で「貊炙」と書く。
タルレムッチム
レムッチ
メッチョッ
メッチョッ


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